
はじめに
「編み物を始めてみたいけど、難しそう…」「本を見てもよく分からないし、何を揃えたらいいの?」——そんな不安を抱えている初心者さんへ向けて、この記事では編み物の基本から、つまづきやすいポイント、参考になる本や動画、初心者におすすめの作品までを、やさしく丁寧にご紹介していきます。
編み物は「誰でも始められる」やさしい趣味
編み物の基本は「くさり編み」「細編み」「長編み」など、数種類のシンプルな動作を繰り返すだけ。最初は手が慣れないかもしれませんが、毎日少しずつ編むことで、自然と手が覚えていきます。
毎日10分、くさり編みを練習していくだけでも、数日でコースターが編めるようになります。「1目1目をそろえる」よりも、「まずは完成させる」を目標にすると続けやすくなりますよ。
難しそうに見えても、最初の一歩を踏み出せばどんどん楽しくなるのが編み物。小さな成功体験を積むことで、自信も自然とついてきます。
最低限そろえる道具はたったこれだけ!
初心者が最初にそろえるべき道具は次の通り:
・かぎ針(6号または7号)
・並太毛糸(アクリルやウール混)
・ハサミ とじ針(糸始末に使用)
・メジャーまたは定規
これらは100円ショップでも揃えることができ、合計でも1,000円以内に収まることも多いです。
気軽に始めるためのおすすめアイテム
ネットでも手軽に道具をそろえることができます。たとえば以下のような初心者セットはとても便利です。
これはすぐにかぎ針編みを始められますが、正直最初は不要なんじゃ・・・?というものもあります。
とにかく揃えたい方にはお勧めですが、私個人的には単品で少しずつ揃えた方が安上がりなのでお勧めです。
そこでお勧めなのが、クロバー製の「アミュレ」です。
かぎ針編みは、使用する毛糸の太さや個人の編み方によって「号数」というかぎ針の太さを合わせて使用します。
数字が大きくなるにつれて針が太くなります。
最初はアクリル毛糸のエコたわしなど簡単なものを作るのをお勧めしますが、このアクリル毛糸で良く見かける太さに合わせたかぎ針の号数は「5号」から「8号」くらいでしょうか。
あまり小さい号数だと毛糸も細く、編んだ目の大きさも小さいため、どんな編地になっているのかわかりにくくなります。
なので6号や8号くらいがおすすめです。
ちなみに100円ショップでも販売されているので手軽に始めたい方は6号か8号があれば十分かと思います。
今後しっかりやっていきたいのであれば、クロバーの「アミュレ」であれば手が疲れにくく、毛糸も滑るように扱えるのでお勧めです。
100円ショップのものは疲れやすかったり、毛糸を引き抜くときにきしむ感じがするんですよね。
それに「アミュレ」は色もカラフルでモチベがあがります(笑)
かぎ針と棒針の違いと選び方
かぎ針編み:1本の針で編む。立体的・小物向き。初心者にも分かりやすい。
棒針編み:2本の針で編む。セーターやマフラーなど大物向き。布のような風合いになる。
初心者さんには、まず「かぎ針編み」からスタートするのがおすすめです。理由は編み目の構造が見やすく、失敗してもほどきやすいから。
かぎ針編みの基本の編み方を覚えよう(図解前提)
基本の編み方は、以下の3つを覚えるだけで多くの作品が作れます。
くさり編み(チェーンステッチ):最も基本となる編み始めの編み方。
かぎ針を始める場合、必須なのが鎖編み。
鎖編みは名前の通り、鎖のように長く編む技法ですが、色々な編地を作る場合は必ずと言っていいほど鎖編みをしてから編んでいきます。
鎖編みを覚えることによって、毛糸とかぎ針の持ち方、糸の扱い方などを覚えることができます。
細編み:目が詰まってしっかりした編地に。
細編み(こま編み)も超基本です。
くさり編みでまっすぐ編んだ後、今度は色々な編み方で形作っていくわけですが、細編みが最も簡単で他の編み方の基本になる編み方です。
鎖編みと細編みが出来れば、最近流行りのニッタオル(ハンカチ)や、エコたわしも作れます。
鎖編みと細編みを覚えたら、是非作ってみてください。
編み図が無くても簡単に作れるので初心者さんにもお勧めです。
長編み(ダブル):ふんわり軽い仕上がりに。
長編みは高さのある編み方で、鎖編み3目分の高さがあります。細編みよりも早く高さをだせるので、作品作りの時短になります。
また、細編みと比べて隙間が出来て通気性も良くなります。
ストールやマフラーなど、ふんわりした仕上がりにしたいときに最適です。
細編みより工程は1つ多いですが、慣れれば簡単で、見た目も豪華に。
はじめてのウェアやショール制作にもおすすめです。
「くさり編み やり方」でYouTube検索すれば、親切な解説動画がたくさん出てきます。
初心者が最初に挑戦したいおすすめ作品(手軽に完成できるもの)
● エコたわし(アクリル毛糸で作る小物)
- 特徴:洗剤不要で食器洗いに使えるエコアイテム。小さなサイズで完成が早いのが魅力。
- 編み方:くさり編みと細編みの繰り返しでOK。形は丸や四角が基本。
- 時間の目安:1~2時間で完成可能。
- おすすめ毛糸:アクリル 並太
● ころんと可愛い巾着袋
- 特徴:立体感のある形で、化粧品や小物入れにぴったり。紐の通し方も練習になる。
- 編み方:細編みと長編みを組み合わせて作る。底は丸く編むので円編みの練習にも。
- 時間の目安:初心者で3〜4時間程度。
- おすすめ毛糸:柔らかめの並太毛糸
● 基本のマフラー(シンプルだけど使える!)
- 特徴:巻くだけで冬に大活躍。編み目の練習に最適。
- 編み方:くさり編み+細編みまたは長編みで繰り返すだけ。
- 時間の目安:数日に分けて5〜8時間程度。
- おすすめ毛糸:暖かいウール混毛糸
● ルームシューズ(かぎ針初心者にもおすすめ)
- 特徴:家の中で足元ポカポカ。完成すると日常で使える喜びが大きい。
- 編み方:底を円形に編み、側面は細編みで立ち上げる。
- 時間の目安:6〜8時間。
- おすすめ毛糸:厚手のウール糸
季節に合わせたおすすめ作品集
春におすすめの作品
レースのコースター
- 春色のレース糸(パステル系)で、食卓を彩る小物に。
- くさり編み+長編みだけで作れるので、初心者にぴったり。
- 【ひとことアドバイス】花びらのように外周を編むと、より春らしい印象に。
ショール(中級)
- 四角く編んだ布を折って羽織るタイプ。
- 編み図が読めるようになったら挑戦してみよう。
夏におすすめの作品(涼やか&実用的)
麻糸のランチバッグ
- シャリ感のある麻素材で、通気性◎。
- 少し太めの糸を選ぶと短時間で編めて◎
- 【プチポイント】底を円形に編み始めると、丸みのある可愛い形に。
ペットボトルホルダー
- 紐付きで持ち運びにも便利。
- メッシュ状に編むことで通気性アップ。
秋におすすめの作品(温もり&色味を楽しむ)
どんぐり帽子(キッズ向け)
- 円編み+減らし目で、可愛いどんぐり型に。
- 茶色系の毛糸で、秋の森のような雰囲気に。
アームウォーマー
- 細編みだけで筒状に編むだけの簡単レシピ。
- 指穴を作るor作らないなど、好みに応じてアレンジ可能。
ネックウォーマー
- ゴム編み風に見える模様で伸縮性◎。
- スヌード型にしてもおしゃれ。
冬におすすめの作品(ぬくもり重視)
マフラー
- 端にポンポンをつけるだけで可愛さ倍増!
- 太めの毛糸でざくざく編めば、初心者でも1日で完成することも。
ハンドウォーマー(親指穴付き)
- 指先が使えるのでスマホ操作も◎。
- プレゼントにも人気の定番アイテム。
初心者のよくある質問Q&A(編み物のお悩み解決集)
Q1. どうして編み目がガタガタになってしまうの?
編み目がガタガタになる原因の多くは、力の入れすぎや、針と糸の太さが合っていないことです。手や腕の力を抜き、リラックスした状態で編むことを心がけましょう。また、糸が引っ張られすぎている場合も編み目がきつくなりがちなので、糸のテンションを一定に保つことが大切です。
Q2. 糸が絡まってしまうのはなぜ?
糸が絡まる原因は、糸玉の巻き方がきつすぎたり、糸を引き出すときのテンションが一定でない場合です。糸玉はゆるく巻いておくことで絡まりにくくなります。また、糸を使う際はゆっくり一定の力で引き出すようにしましょう。糸の品質によっても絡まりやすさが異なるので、初心者は比較的扱いやすいアクリルやコットン糸から始めるのがおすすめです。
Q3. 間違えたときはどうやって直せばいいの?
編み物は間違いがつきものですが、慌てずに「ほどき目」の方法で間違えた部分をほどいて直しましょう。編み目をほどく際は、糸を切らないようにゆっくり一目ずつ戻していきます。ほどき方に慣れることで、失敗を恐れず安心して編み進められます。
Q4. どのくらいのペースで編めばいいの?
編み物は短時間でも毎日続けることが上達への近道です。毎日10分から30分程度、無理なく続けることが大切です。長時間まとめて編むよりも、コツコツ継続する方が腕も早く慣れてきます。
Q5. 編み針の号数はどう選べばいいの?
毛糸のパッケージには推奨の針サイズが書かれているので、それを参考に選びましょう。一般的に太い糸には大きい号数の針、細い糸には小さい号数の針を使います。針が太すぎると編み目が緩くなり、細すぎると硬くなりやすいのでバランスを見て選ぶのがポイントです。
Q6. どの毛糸を選べばいい?
初心者には扱いやすいアクリルやウール混の並太毛糸がおすすめです。素材によって肌触りや編みやすさ、仕上がりの風合いが異なるので、季節や用途に合わせて選びましょう。春夏はコットンや麻糸、秋冬はウールやモヘアなどが適しています。
Q7. 編み図の読み方がわかりません
編み図は記号で編み方を表現しています。基本的な編み記号(くさり編み、細編み、長編みなど)をまず覚えましょう。初心者向けの本や動画で編み図の見方を解説しているものも多いので、段階的に学ぶのがおすすめです。
Q8. 糸始末はどうやるの?
編み終わったら糸端をとじ針で編み目の中に通して隠します。これを「糸始末」といいます。きちんと糸始末することでほつれを防ぎ、見た目もきれいに仕上がります。慣れないうちはゆっくり丁寧に行いましょう。
Q9. 編み物におすすめの動画や本は?
YouTubeでは「かぎ針編み 初心者」などのキーワードで検索すると、分かりやすい解説動画が多数あります。初心者向けには動きが大きく見やすい動画がおすすめです。また、本は写真やイラストが豊富なものを選ぶと理解しやすいです。
Q10. 失敗したときに挫折しないコツは?
失敗は誰にでもあります。重要なのは「完璧を目指さず、まずは完成させること」。簡単な作品から始め、小さな成功体験を積み重ねると自信につながります。編み物は繰り返しが上達のカギなので、あきらめずに続けましょう。
編み物の基礎知識とコツ(失敗しないためのポイント)
1. 毛糸の種類と特徴
- アクリル糸:扱いやすく、洗濯も可能。初心者に人気。色の種類が豊富。
- ウール糸:暖かくて柔らかいが、縮みやすいので洗濯には注意。秋冬向け。
- コットン糸:通気性がよく、春夏に最適。やや重みがあり編み目が見やすい。
- 麻糸:さらっとした手触り。夏の小物やバッグ向き。やや硬め。
用途や季節に合わせて選びましょう。
2. 針の種類とサイズ
- かぎ針:一本針。主に小物や帽子など立体物に使う。号数は糸に合わせて選ぶ。
- 棒針:二本針。セーターやマフラーなど布状の作品に。号数が太いほど大きな目になる。
号数は数字が大きいほど太い針で、糸の太さに合った針を使うのが基本です。
3. 基本的な編み目の名称と特徴
- くさり編み(チェーンステッチ):編み始めやつなぎに使う基本の目。
- 細編み(シングル):目が詰まってしっかりした編地になる。
- 長編み(ダブル):目が大きくてふんわり軽い仕上がりに。
これらの組み合わせで多彩な模様が作れます。
4. 編み図の読み方
編み図は記号や線で編み目の種類や順番を示しています。
- くさり編みは「〇」や楕円の記号
- 細編みは「×」や「+」などの記号
- 長編みは「T」のような記号
編み図には矢印があり、編み進める方向がわかります。動画や初心者向け書籍で少しずつ慣れましょう。
5. 糸始末・仕上げのポイント
編み終わったら必ず糸端を隠してほつれを防ぎます。
とじ針で編み目の中に糸を通し、数回折り返してしっかり固定するのがおすすめです。
最後に軽く形を整えてアイロンやスチームをかけると、より美しい仕上がりになります。
まとめ
初心者でも安心して始められる編み物は、最初の一歩さえ踏み出せば、楽しい世界が広がっています。
- 道具は5つだけあればOK
- 100均や無料動画で始められる
- 失敗しても大丈夫、繰り返せば上達する
- 初めてでも完成できる作品はたくさん























































